Premise

AIに任せるのは、下書きと整理だけ。

個別支援計画書の作成でAIを使うとき、最初に決めるべきことは「AIに何を任せないか」です。 AIは、支援記録やアセスメントを読みやすく整理し、長期目標・短期目標・支援内容の下書きを作る役には向いています。 ただし、本人理解、支援方針、最終判断、説明責任は人が持ちます。

禁止する入力: 氏名、生年月日、住所、学校名、医療機関名、具体的すぎる家族情報など、本人を特定できる情報。

必ず戻るもの: アセスメント、直近の支援記録、本人・保護者の願い、事業所の支援方針。

Prompt

最初に使うプロンプト例。

下記は、個人情報を伏せた材料を渡す前提の下書き用プロンプトです。実際の運用では、事業所の様式や自治体の記載ルールに合わせて調整してください。

あなたは放課後等デイサービス・児童発達支援の個別支援計画書の下書きを補助します。
以下の情報だけを根拠にしてください。情報にないことは推測で補わないでください。

目的:
- 本人像を整理する
- 長期目標と短期目標の案を出す
- 支援者が行う支援内容を具体化する
- 保護者に説明しやすい言葉へ言い換える

入力情報:
1. 本人の得意なこと:
2. 困りごと・支援が必要な場面:
3. 本人の願い:
4. 保護者の願い:
5. 直近の支援記録から分かる観察事実:
6. 事業所で継続している支援:

出力形式:
- 本人像の要約
- 長期目標案 3つ
- 短期目標案 3つ
- 支援内容案
- 保護者向け説明文
- 根拠として参照した入力情報
- 人が確認すべき点

Checklist

人が確認する8項目。

生成された文章は、そのまま計画書に貼りません。 まず下の8項目で、AIが推測を混ぜていないか、本人や家族を責める表現になっていないか、記録に戻れるかを確認します。

順番 確認項目 AIへの頼み方 人が見る点
1本人像と生活場面を整理する本人の得意なこと・困りごと・支援が必要な場面を箇条書きで整理してください。診断名だけで説明していないか。
2本人と保護者の願いを分ける本人の願いと保護者の願いを混ぜずに別項目で整理してください。本人の言葉が消えていないか。
3支援記録から事実を拾う直近の支援記録から観察事実だけを抜き出してください。推測や評価が事実として混ざっていないか。
4長期目標の案を出す渡した事実だけをもとに、6か月から1年の長期目標案を3つ出してください。事業所都合の目標になっていないか。
5短期目標の案を出す長期目標につながる3か月程度の短期目標案を具体的な行動で出してください。測れない抽象語だけになっていないか。
6支援内容を具体化する支援者が行う環境調整・声かけ・手順化を具体的に書いてください。AIが存在しない支援を作っていないか。
7保護者向けに言い換える専門用語を減らし、保護者に伝わる説明文へ言い換えてください。本人や家族を責める表現がないか。
8根拠記録へ戻す各目標がどの記録やアセスメントに基づくか確認表を作ってください。根拠不明の一文が残っていないか。

Use policy

使い方の線引き。

  • AIの出力は完成品ではなく、児発管・専門職が確認する下書きとして扱います。
  • 本人や家族を特定できる情報は入力せず、仮名・抽象化した事実・短い観察メモで試します。
  • 目標や支援内容は、必ず記録・アセスメント・本人/保護者の願いに戻って確認します。
  • 保護者説明では、専門用語を減らし、本人の困りごとを責めない表現へ整えます。

個人情報とハルシネーションの全体確認は、 福祉AI導入リスクチェックリスト も合わせて確認してください。

Next

実際の計画書で試す。

事業所の様式やアセスメントに合わせて、プロンプトと確認表を調整します。 個人情報を伏せた材料で、1件分の下書きサンプルから試せます。